まさにセンセーショナルな始まりである。
ハル・ハンソン「ワシントン・ポスト」1990年6月15日
(...)ガス・ヴァン・サントの『マラノーチェ』は鍵穴から撮影されたような印象を受けるほど生々しく、私的な映画だ。作品の見え方も、見知らぬ世界のものではない。激しく、くすんだ映像、スローな撮影...。オレゴン州ポートランドの、みすぼらしいホテルが集まるスラム街で撮影されたこの作品は、まるで私生活に入り込むように親密だ。1985年に22,500ドルの製作費で撮影された、大胆で、かなり独創的な作品には、コントラストの強いモノクロ映像と、ダイレクトで鋭いフォルムが見える。
ウォルトの心を高揚させるもの。それはちょっとした危険だ。彼は淫らな夜を夢見る。それは最初から明白だ。この貧しい者たちよりも社会的には上にいるにはずなのに、いかがわしい連中とつきあい、慈善家を演じることが彼を興奮させる。
(...)作品自体は質素で手作り感が漂うが、映像の感性は無視できない。ポートランドの詩人ウォルト・カーティスの短編を自由に映画化した作品は、ある種、未開地を散歩するようだ。しかし最も悲劇的な瞬間さえ、間違いなく、映像から発散されるロマンチックな高揚感のおかげで失望はない。作品は、ガス・ヴァン・サントの親愛なる敗者たちへのロマンチシズムによって豊かになる。故郷から何千キロも離れた路上で身体を丸めて死にゆくために、約束の土地へ辿り着こうともがく貧しき者や、美しい少年たちの詩的な姿にこそ彼は魅了される。
まさにセンセーショナルな始まりである。